効かない理由は、
いつも別のところにある

Your Thinking Partner in Management.

評価制度をいじっても、研修を増やしても、採用基準を変えても、効かない時は効かない。それは、見ている場所がそもそもずれているからかもしれません。属人化もその典型のひとつ——優れた人がいることは強みですが、一人に集中しすぎると、その人は自分の仕事を手放せず、抜けたときに崩れやすくなります。手放すのは、放り出すことではありません。判断や勘どころを仕組みに移すから、安心して手を離せる。だからおおもとの原因から組み直す。ひとりで決めなくていい、経営の相棒として。

01

Symptomsこんな状況に心当たりがありませんか

手を打っても、なぜか効かない。
——たとえばそれは、こんな形で表れます。

  1. 特定の人が抜けると、その業務が止まってしまう(休めない・引き継げない)
  2. 「あの人に聞かないと分からない」が、いくつもの業務にある
  3. 優秀な人ほど目の前の実務に追われ、新しい挑戦に動けていない
  4. その人のやり方が"暗黙の正解"になっていて、他の人が判断に踏み込めない
  5. 後を任せられる人が育たない/任せる側が手を離せない
  6. 人を異動・採用しても、結局また誰か一人に集中していく
  7. 評価やルールを整えても、最後は「あの人がいるから回っている」に戻ってしまう

これらは、どれも「その人が悪い」という話ではありません。むしろ、優れた人がいる組織でこそ起きやすいことです。すべてに当てはまる必要はなく、ひとつでも引っかかる感覚があれば、相談の入り口として十分です。

02

Stance私のスタンス

組織の問題は、表面の個別事象に見えても、裏で繰り返しを生んでいるメカニズムを持っていることが多いものです。「負けに不思議の負けなし」と言われるとおり、うまくいかないことには共通項があります。

そもそも一回限りの偶発であれば、悩みにはなりません。「悩み」として残るのは、繰り返し起きているか、別の問題と芋づる式に絡んでいるか——そのどちらかです。

— 私自身が、現場で何度も自分に問い直してきたこと

「個別の問題として片付けて、
本当に大丈夫ですか?」

構造から考えるのは、判断の解像度を上げる入り口にすぎません。仕組みは、暴走を止めるガードレールであると同時に、人が動きやすくなる足場でもあります。優れた人がいることは強みです。ただ一人に集中しすぎると、その人は自分の仕事を手放せず、抜けたときに崩れやすく、本人も新しい挑戦に動けません。手放すのは、放り出すことではありません。その人の判断や勘どころを仕組みに移すから、安心して手を離せる。仕組みが目指すのは、人を縛ることではなく、組織で働く一人ひとりが力を発揮しやすくし、その先で個々人の人生が輝くこと——再現性や品質が効くところには線を引き、人らしさが価値になるところは型にはめない。

言うべきことは率直に提案します。ただし、やり方を持ち込んで押し付けはしない。仕組みに任せる領域と、人の判断に委ねる領域の配分を、その組織の形に合わせて磨いていく——それが私のスタンスです。

同じ組み直しが、崩れにくい土台と、その人がより大きな役割に進む力を、一緒に生みます。目指したいのは、私を前提としない仕組みと環境が組織に根付き、自前のサイクルが回っていくことです。

03

Reframing構造として見る

これらは別々の困りごとに見えますが、引いて眺めると組織の仕組みや関係性で説明できることが少なくありません。奥に並ぶのは倒したい一つひとつの困りごと――倒すのは"人"ではなく、繰り返しを生んでいる仕組みのほうです。そこで、手前の急所(センターピン)を見立てて抜く。一本で連鎖が起きる場所を見つければ、奥の困りごとはあとから一緒に倒れていきます。

何度投げても、端が少し倒れるだけ

急所一本で、連鎖して倒れる

ただ「構造で見る」は、すべてを仕組みに落とし込むためではありません。倒したあとに引くのは、一本の線。再現性や品質が効くところは仕組みに任せ、人らしさが価値になるところは型にはめない――その線を、その組織の形に合わせて引いていく。急所を見誤らなければ、効く一手は一つで足りる

04

Profile私について

石野敬祐
Keisuke Ishino
石野 敬祐
経営・組織コンサルタント / Will&Nexus 代表

ひとりで決めなくていい——その隣に立つ人間が、何をやってきた人間か。

コンサルティングファーム在籍時代、お客様から「コンサルだけど、コンサルっぽくない」と言われたことがあります。

論理や進め方はプロとして押さえつつ、上から正論を当てず、相手の業務と立場を理解したうえで話す——そう評価いただいた姿勢を、その後ずっと大切にしています。「システム的には正しいが現場が動かない」「人には寄り添うが理屈が薄い」、そのどちらにも振れないバランスを意識し続けています。

業務・IT・人事の複数領域をコンサルとして外から扱い、その後、事業会社の人事責任者として内側で組織を動かしてきました。外から提案するときに見えなかった「実装・運用の苦労」を、責任者の側で経験できたこと——これがいまの土台になっています。

現在は独立し、組織の構造的な問題に腰を据えて関わる立場で活動しています。生成AI活用の運用設計も日々の実務として行っており、これも同じ「構造を見抜く」視点の延長として扱っています。

特定の誰かに集中した状態を、その人がもっと活きる形へ組み直す。外と内の両方を見てきた視点を使い、診断から制度設計、現場への定着まで、一気通貫で見ます。

05

Practiceお力になれること

手を打っても効かない時、まず何が起きているかを見立てます。特定の一人への頼りすぎもその一つですが、それだけとは限りません。判断や勘どころを仕組みに移しながら、崩れにくい土台を一緒に組み立てます。

「特定の人に頼りすぎていて、抜けたら回らない気がする」

その人を外すのではなく、足場を作るところから。判断や勘どころを少しずつ仕組みに移し、抜けても崩れにくい状態へ近づけます。

「優秀な人を、もっと大きな役割に進ませたい」

いまの仕事を引き継げる形にし、本人と組織が前に進む。手放すのは放り出すことではなく、その人がより活きる場所へ移すことです。

「方針はあるが、現場で動く形に落ちない」

人事戦略・組織設計の方向性は決まっているが、制度や運用に落とすときに現場の納得や運用負荷とぶつかるとき。設計だけでなく、現場のすり合わせや初期運用の伴走まで含めて関わります。

「AI活用を、人と仕組みの両面で」

ツール導入だけで終わらせず、誰がどう使うか・どこまで人の判断を残すかを含めて運用設計したいとき。事業会社で生成AI活用を内製で動かしてきた経験から、机上ではなく運用に落ちる形で組み立てます。

ご相談は、いきなり制度や研修から入ることはしません。まず「何が起きているか」を聞き、それがなぜ起きているのか——組織のどこに構造的な原因があるのかを一緒に見立てます(診断)。

評価制度・研修・採用基準など、打ち手はいくつもありますが、原因の場所を見誤ったまま手を打つと、労力をかけても効果が出ません。見立てが終わったら、必要に応じて人事制度(等級・評価・報酬の仕組み)を設計し直す、あるいは現場に落とし込むための研修を組む——原因に応じた手を選びます。

診断だけで終わることも、そこから制度や研修に進むこともあります。順番を守ることが、遠回りに見えて一番早い道だと考えています。

人のマネジメントも、仕組みづくりも、根っこは同じ。一人に集まっているものを、土台に移し替えていく――その考え方です。

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Journal最近の記録

№ 006 組織のドロドロは、「人」のせいじゃない。 Will&Nexus № 004 「任せる」が怖い人へ。 Will&Nexus № 003 「それ、誰がやるんですか?」が止まらない組織。 Will&Nexus
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